http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20040105/ftu_____kur_____000.shtml
世界遺産登録地・白神山地のふもと、秋田県藤里町の古民家でグリーンツーリズムに取り組む女性がいる。単身で小さな旅行社「白神山地きみまち舎」を営む小坂球実さん(42)だ。都会から来てブナの森だけを訪れる観光から、農山村の暮らしや生命の循環に触れる手づくりの旅を目指している。 (野呂 法夫)
山あいの乾田や雑木林が雪化粧した集落の入り口に、焦げ茶色の杉板としっくい壁が美しい木造二階建て古民家が立つ。約四百六十平方メートルの敷地には牛二頭を飼う牛舎やたい肥場もある。ここが小坂さんの活動の拠点で、都会と白神と里山をつなぐ願いを込めて「森のかぞく」と名付けた。
築五十余年の建物は二年前に改築したが、梁(はり)などの部材は天然の秋田杉。囲炉裏(いろり)部屋などの床板はクリ、作りつけの食器棚はケヤキと地場の木材がふんだんに使われ、いるだけで心が安らぐ。
小坂さんはストーブにナラの薪をくべながら「茅葺(かやぶ)きの家も消えた中、こんな伝統建築物はかけがえのない財産。ここに来て、真の豊かさを見つけられました」。
ゴォーと燃え盛る薪の火の暖かさは、柔らかく肌に染み入るようだ。
小坂さんは同県南部の羽後町出身。東京都内で雑誌や書籍の編集にたずさわり、体を壊したため一九九六年に古里へ。白神山地の魅力に引かれて藤里町に移り住み、二〇〇一年に「きみまち舎」を設立。翌〇二年春、古民家を購入し、十人以下の旅を企画手配する仕事を続ける。
参加者を小人数に限ったのは訳がある。ブナの原生林が残る岳岱(だけだい)の森の象徴が、樹齢約四百年の大木「マザーツリー」。だが、大勢の人が根や発芽した実生苗を踏み荒らす。その多くが大手ツアー客。こうしたツアーで里山を素通りするのではなく、地元ガイドの案内で森を傷めないように歩いてもらいたいからだ。
「八千年の多様な白神の生命を未来に引き継ぐには、手間を掛けて綿々と守ってきた里山の暮らしも知ってほしい」と、体験民泊できる賛助会員も募った。民泊者を客扱いせず、一緒にきりたんぽを作って炭火で焼くなど、共同作業をして過ごしてもらう。そんな森のかぞくの一員は昨年、ボランティアも含め百人を数えた。
都内の私立中の男子生徒と小学生の妹は、猫の世話や食事の手伝いをするうちに、けんかして傷つけ合うことをやめた。森のかぞくのノートにはこうつづられていた。「命がまっとうに生きる世の中になればいい。まず妹と仲良くします」
小坂さんは循環型有機農業にも取り組んだが、たやすくはなかった。棚田の米作りは冷夏によるいもち病の発生で収穫できず、マルメロ(バラ科の果実)畑も、全滅させてしまった。住みついて日が浅く、周囲によそ者扱いもされるが、支援者は増えつつある。
地元の「白神山地のブナ原生林を守る会」の鎌田孝一理事長(73)は「ここのよさが見えてくるには『よそ者』の視点が大切」。古民家の修繕をしてくれた大工の棟りょうの吉田卓夫さん(71)ムツ子さん(66)夫妻も「新しい力で感動を伝えて」と見守る。
人口約四千五百人の小さな町では「世界遺産を生かした観光、グリーンツーリズムを育てたい」として、民間事業者に廃校を売却。事業者が体験型宿泊施設に活用する準備を進めている。
小坂さんは、農村では表に出にくいDV(家庭内暴力)を救いたいと、米国からカウンセラーを呼んでシンポジウムをしたり、在日韓国人二世の女性歌手のコンサートを開いたりした。
森のかぞくは、今まだ根を下ろしたばかりだ。「権力も金も通じない自然と共に生きることは、人を謙虚にさせる。地域と歩みながら、定期的にやってくる渡り鳥のように、さまざまな職種や世界の人たちが行き交い、憩える場にしたい」。小坂さんは、そう願っている。
投稿者: @sushi | 投稿日時: 2004年01月05日 21:14 | 他サイトからのリンク14æ—¥ã®çœŒå†…ã®æœ‰æ©Ÿè¾²å®¶ã®é›†ä¼šã«å‚åŠ ã—ãŸå¤§æ½Ÿæ‘ã®é•·æ¾¤ã§ã™ï¼Žã€€å°å‚ã•ã‚“ã®è¾²æ¥ã«å¯„ã›ã‚‹æ€ã„ã‚’èžã‹ã›ã¦é ‚ã„ã¦å¤§å¤‰æ„Ÿå‹•ã—ã¾ã—ãŸï¼Žæ˜¨æ—¥ã®å…¬é–‹ï¾Œï½«ï½°ï¾—ï¾‘ã®æ–°èžã‚’見ã¾ã—ãŸã€ç§ã¯20å¹´å‰ã‹ã‚‰ç„¡è¾²è–¬ç„¡è‚¥æ–™ã®è‡ªç„¶è¾²æ³•ã‚’ã‚„ã£ã¦ã„ã¾ã™ï¼ˆè©³ã—ã„ã“ã¨ã¯å¾Œæ—¥ï¼‰
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