12月10日、「地域通貨の集い 特別講演会」が東京府中市府中グリーンプラザで開かれた。この特別講演は社会経済学者シュテファン・ブルンフーバー氏(欧州科学アカデミー金融部門代表)により「世界経済の将来……お金と持続可能性との失われた関連性」というテーマで行われた。
まず、『パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?』の著者で地域通貨研究者の廣田裕之氏による講演があった。
廣田氏はアルゼンチンやヨーロッパの例などを引きながら不況下の日本での地域通貨の可能性について語った。成長のない時代の補完通貨としての地域通貨の効用と女子高校生が運営しているドイツのキムガウワー、フランスの連帯経済などの新しい地域通貨・経済などの例を紹介した。
ブルンフーバー氏は1973年ローマクラブが発表したレポート「成長の限界」を30年ぶりに見なおしている。その中で、通貨と持続可能性の関連性が失われていたことを発見し、地域通貨の重要性について提言している。
ブルンフーバー氏はグローバルゼーションの中で多国籍企業が力をもち貧富の差が激しくなってきており、現在のマネーシステムは公平でも持続可能なものでもないと指摘した。そして、このことが社会や社会資本の基本にある連帯、相互信用、連帯を損なっていると。
そのために通貨以外に相互信用による社会の問題を解決する地域通貨・補完通貨が要請され、地域通貨・補完通貨が広がっていくと思われること、市場経済と非市場経済、通貨と地域通貨・補完通貨がお互いにバランスを保つことが重要でこれらは東洋の陰陽のように補いあうことが必要だ、と主張した。
昨年来日したユーロ創設に関係したベルナルド・リエター氏も同じことを指摘していた。ユーロの創設や「成長の限界」の見直しから生まれたこのような地域通貨に関する指摘には耳を傾ける価値があるのではないか。
この地域通貨の集いは「府中市・NPOとの協働事業」の一環として実施され、たま地域通貨の集い実行委員会(ナマケモノ倶楽部府中)、東京農工大学朝岡研究室・たまユネスコ倶楽部の主催で開かれた。地域通貨を学習、体験することを目的としている。会場では地域通貨も使えるカフェスローのドリンクコーナーやお茶のコーナーも設けられた。
地域通貨の集いはいろいろな形で毎月行なわれており、地域の活性化や地域通貨の普及の力となっている。
首都圏でも、千葉の商店街・地域通貨サミット、東京の史上最大の商店街まつりなど、地域通貨は活発化している。また、埼玉でも来年3月14日に特定非営利活動法人彩の子ネットワーク主催のさいたま地域通貨ワークショップが開かれる予定だ。
チイキツウカゾクゾク(>_<) −ナマケモノ倶楽部 地域通貨族の公式サイト
http://homepage2.nifty.com/houganet/cc/
地域通貨の集い
http://homepage2.nifty.com/houganet/cc/info.html
Miguelの雑学広場−広田裕之氏のサイト
http://www3.plala.or.jp/mig/index-jp.html
参考
地域通貨同士が草の根交流 −第1回地域通貨の集い (長岡素彦)
http://www.janjan.jp/area/0306164299/1.php
日銀総裁と地域通貨ピーナッツ 商店街・地域通貨サミット開催 (長岡素彦)
http://www.janjan.jp/area/0307/0307194981/1.php
「史上最大の商店街まつり」 環境活動や地域通貨が盛んに! (長岡素彦)
http://www.janjan.jp/area/0311/0311128514/1.php