環境省が二酸化炭素削減と地域経済活性化を同時に実現するマチづくりに対する新たな補助事業を創設する方針を固めたことを受け、県は年度内にも事業主体となる県内市町村と連携し本県独自のエコビジネスモデルを構築する。県は具体的な事業例として住民・企業・行政による低公害車の共同利用、地域内エネルギー供給システムの構築などを想定しており、今後、市町村には、よりユニークな計画の申請を呼び掛ける。その上で、補助の指定と事業実施に向けた指導・助言などを行う方針。
[国新事業に呼応]
環境省の補助事業は「『平成のまほろば』まちづくり事業」。市町村が対象で、補助額は人口5万—10万人程度の大規模事業が1カ所当たり3年間で5億5000万円、人口1万人程度の小規模事業では同じく1億4000万円を予定している。指定は全国10カ所の予定。体制整備などソフト事業費分は満額交付だが、施設建設などのハード事業費分は実施主体が3分の1を自己負担する。
県が想定している低公害車の共同利用は、住民が低公害車で最寄駅まで通勤、目的地まではバスや電車を利用する。日中は企業や行政が使用する仕組み。地域内エネルギー供給システムは、集合住宅や自治会単位の各戸に燃料電池を設置する。NPOがセキュリティー管理などを実施。企業は小型・高性能の機器を開発提供するほか、余剰電力を買電する構想だ。
県は市町村に、地域事情に即した独自性あるアイデアを考えてもらう。取り組む意思がある自治体に対して事業実施の組織づくり、関連する技術開発力を持つ企業の紹介、NPOとの仲介など、全面的に支援する考え。
県は地球温暖化につながる二酸化炭素の排出量削減を重要課題の1つとしている。県民、事業者、行政の役割分担の指針を盛り込んだ「アジェンダ21ふくしま」を策定したほか、全庁的なグリーン購入の推進、環境家計簿の普及といった取り組みを展開してきた。
しかし、こうした取り組みはボランティア的な要素が強く、事業所、個人単位にとどまりがち。より一層の広がりを得るためには、環境保全と経済の統合を図る必要があると判断、7月の政府予算対策で補助事業と同じ趣旨の支援策を講じるよう要望。同省が来年度の概算要求に盛り込んだ。
県生活環境部総務企画グループは「環境と経済の統合は、今後さらに重要なテーマになる。県単独の市町村支援事業についても検討したい」としている。