間伐作業で白鳥が姿消す 北上・大堤
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白鳥飛来地として知られる北上市相去町の大堤から、白鳥が姿を消した。外周の赤松林で20日から始まった間伐作業の音などに驚いて、逃げ出したとみられる。例年なら既に多くの白鳥が飛来している時期だが、水面にはカモばかり。全国的に珍しいアメリカコハクチョウの越冬地でもあり、愛鳥家は「白鳥は環境の変化に敏感だ。怖がって今後寄り付かなくなるのでは」と困惑顔だ。
大堤は近年、水質低下がみられる隣の新堤から移ったコハクチョウ類でにぎわい、新堤に多いオオハクチョウとのすみ分けが進む。「クロチャン」の愛称で親しまれ、飛来自体珍しいとされるアメリカコハクチョウの一族が毎年越冬する場所としても有名だ。
日本野鳥の会北上支部の高橋八四男副支部長によると、白鳥は10月16日から同市に飛来。大堤でも群れを成し羽を休めていたが、11月20日ごろを境に白鳥が減り始めた。
伐採の影響もあり25日までに確認されたのは50羽だけ。例年同期に比べ約3分の1という異常事態だ。作業のない朝晩や週末には、市民がまく餌を求め数羽は戻るが、常時いる白鳥は数えるほどだ。
作業に驚き飛び立つ白鳥を目撃した金ケ崎町の大学生小田島陽太郎さん(21)は「餌をあげていたがチェーンソーや重機の音で一斉に岸を離れ飛び去った。倒木におびえる白鳥もいた」と語る。
高橋副支部長は「環境変化など安心して越冬できる場が損なわれ飛来をやめた例は多い。来季、どれだけ帰って来るか心配だ」と漏らす。
市公園緑地係によると、間伐は市の北上総合運動公園間伐委託事業として、大堤外周の赤松500本を対象に実施。作業委託を受けた市森林組合が今月20日から、12月25日の完了予定で伐採を進めている。
伐採目的は間伐と松くい虫被害木などの除去。県の伐採施業指針に基づき、伐採適期の10−翌3月に施業を決めた。
小原金則係長は「適期外伐採は害虫飛散を防ぐ薬剤散布が必要。薬剤が生態系に及ぼす影響を重くみてやむなく期間内に実施した」と説明。「白鳥が水辺を離れる日中に作業を集中するほか、作業完了期を早めたい」としている。
投稿者: @sushi | 投稿日時: 2003年11月26日 21:11
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