西日本 エネルギー変革のうねり(2)──廃プラ・古着を燃料に

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作業服、焼酎かす、廃プラスチック——。これまで焼却や埋め立て、投棄しか処理方法がなかった廃棄物が今、新たなエネルギー資源として脚光を浴びている。他社から製品を集めて加工し、販売するリサイクルビジネスが西日本各地で立ち上がりつつある。

「ゴー」と鈍い音を立て、山積みされたビニール袋などプラスチック類が次々と破砕機の中に吸い込まれていく。細かく砕かれたプラスチックは別の機械で破砕された段ボールや紙類と混ぜられ、長さ10センチ、幅4センチ程度の黒い円柱形の固形物ができあがる。

廃棄物処理・リサイクルのオガワエコノス(広島県府中市)が3月に稼働させた鵜飼工場(同)だ。廃プラスチックと紙・木くずが原料の新固形燃料、RPF(リフューズ・ペーパー・プラスチック・フューエル)の製造が本格化。従業員を2交代制にし、日産40—50トン体制に入った。

RDF(リフューズ・ディライブド・フューエル)は水分を含む生ごみなどを乾燥させた固形燃料。発電やボイラーの燃料として注目されているが、生ごみは内容物が特定できないことが続発する爆発事故の原因ともいわれる。一方、RPFの原料は企業などが排出する廃棄物で生ごみを使わないため、燃焼時の安全性が高い。発熱量も1キロ当たり約6500カロリーとRDFの約2倍だ。

▼重油の25%代替

同社がRPFに着目したのは、周辺に製品の納入を見込める大型工場が多いからだ。特にボイラー燃料を大量に必要とする製紙工場は主要な売り込み先。すでに大王製紙三島工場(愛媛県伊予三島市)に供給を始めており、年内には三井造船のRPF製造子会社、三造エコ燃料(大分市)と提携し、王子製紙大分工場(同)にも供給する。

RPFは原料の調達がRDFに比べ難しいが、小川勲社長は「本社を置く広島県にはプラスチックなどを使う機械・化学・繊維メーカーが多く、心配は無用」とみる。

不要になった衣料品を燃料に変える試みも始まった。舞台は全国的な繊維産地である金沢市と福山市(広島県)だ。女性用ユニホーム大手のヤギコーポレーションは使用済みの制服を回収し、自社工場向けの固形燃料を作るシステムを1999年に稼働させた。

1日1200枚の制服から640キロの燃料を製造できる。燃料はプレス機の蒸気の熱源に使い、重油の使用量の25%を代替。燃料費を年間120万円節減している。

衣料品リサイクルのエコログ・リサイクリング・ジャパン(広島県福山市、和田敏男社長)は2006年、ポリエステル繊維の古着に含まれる綿を酵素で分離・分解し、原料用アルコールを造り始める。古着は周辺の繊維メーカーから調達し、福山市臨海部に集積する企業に原料として売る。

▼焼酎かすも資源

焼酎の本場・九州では来春から焼酎かすのリサイクルが始まる。廃棄物の海洋投棄を原則禁止するロンドン条約が近く国内で批准される見通しのためだ。熊本県球磨地域の7市町村と焼酎メーカー26社は今年4月に第三セクター、球磨焼酎リサイクリーン(人吉市)を設立。今月、同市内で施設を着工した。

かす(液体)から残存アルコールを回収しプラント燃料の一部に活用するほか、残った固体は乾燥させて肥料・飼料にし市内の業者に販売する。処理能力は1日約70トンにのぼる。

廃棄物の再資源化は企業にとってコスト削減だけでなく、地球環境への配慮をアピールできる利点もある。西日本発の先進的なリサイクル手法は、全国のモデルになる可能性を秘めている。

投稿者: @sushi | 投稿日時: 2003年11月12日 13:53 | 他サイトからのリンク
この投稿へのコメント

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